「昔から、なぜか色々な事が上手くいかない。そのせいで自信ががなく、気分も不安定になりやすい」
という方が、実は軽度のアスペルガー症候群だということが、よくあります。
しかし、これらの方は勉強面では問題がなく(高学歴の方もいます)、
子供の頃に特にアスペルガー症候群だという診断などを受けた訳ではないので、
「なぜだか分からないけど、上手くいかない」
「自分は、何かおかしいんじゃないだろうか」
という、漠然とした不安を抱えて生きています。
他には、こんな症状があります。
・仕事上の色々な事がうまくこなせず、ストレスが高い
・友人関係が上手くいかず、昔からトラブルが多かった
・子供の頃に、いじめられた経験がある。
・「空気が読めない」と言われた事がある
・うっかり失礼な事を口走ってしまったりするので、気を付けている
・人に怒られたり、失敗するとパニック状態になり、気持ちのコントロールが効かなくなる
・自分なりのルールややり方にこだわる頑固なところがあり、柔軟性がない
・一度「イヤだ」と思った事は、なかなか受け入れられない
こういった方々は、アスペルガー症候群としてはごく軽度であったり、
診断名がつくようなレベルではない、”個性の範疇”と言えるような微妙なレベルであったりするのですが、
やはり人間関係や仕事などで上手くいかない事が多いため、
ストレスが高く、自己評価がとても低かったり、うつ気分や不安が高くなりやすいのです。
こういった方には、カウンセリングが高い効果をあげます。
アプローチとしては、対人関係や生活スキルを学んだり、
うつ気分や不安を改善するための認知行動療法が有効です。
ただ、カウンセリングの期間としては、一般の方より長くなる傾向があります。
仕事ができるレベルの軽度の方は1年ぐらい、
うつ病や不安障害が深刻で、家族以外の人と関われていない場合は、数年かかることもあります。
時間はかかりますが、アスペルガー症候群はカウンセリングが確実に効果を上げている分野ですので、
焦らずじっくりと改善していきましょう。
ご本人がカウンセリングに行きたがらない場合は、まずはご家族の相談も可能です。